超初心者に贈る、メタバース不定期連載Vol.1

Summary

こんにちは。プランニンググループの波田野です。

就寝前にTwitterを眺めるのが日課になっているのですが、

先日、東大がメタバース上でメタバース工学部を開設するという記事が目に入りました。読んでみると、どうやら日本社会におけるDX人材の不足が設立の背景にあるようです。学生以外も参加できるというから興味津々です。

さて、昨今バズワードになっているメタバースですが、近い将来私たちの生活にどう関わってくるのでしょうか? それを探る一歩として今回はメタバースの”きほんのき”について。

バズワード化したメタバースって?

メタバースとは超えた、高次という意味を持つMetaと、世界、宇宙を意味するUniverseを組み合わせた造語。実はこのワード30年以上も前から存在していたそうです。SF作家のニール・スティーヴンスン氏が1992年に発表した著書『スノウ・クラッシュ』の中に出てきているのだとか。

そのまま繋げると高次元の世界ということになりますが、インターネット上にある仮想空間でアバターとなって――交流、買い物、イベント参加、ビジネス――日常と同じような体験ができるものと理解しています。

20年前にメタバースの前身が存在!?

昨年Facebookが社名をMetaに変更したことで、巷でも注目されるようになったメタバースというワードですが、19年前に同様のサービスが存在していたようです。
アメリカのリンデンラボ社が2003年に運営を開始したSecond Life(セカンド ライフ)と呼ばれる仮想世界で、ユーザー同士がコミュニケーションを取ったり、イベントへ参加したり、土地を売買したり......。独自通貨であるリンデンドルはアメリカドルと連動しており、換金もできたとか。

2007年頃にピークを迎えた後さまざまな理由から衰退の一途を辿り、メタバースの失敗例として語られることが多いようですが、今年1月に創業者であるフィリップ・ローズデール氏が戦略アドバイザーとして復帰。巻き返しが期待されるところです。

メタバース空間、どこで参加できる?

次にこのメタバースですが、どうやったら参加できるんでしょうか? 海外を中心にさまざまなプラットフォームがありますが、個人的に気になっている3つを紹介したいと思います。

Roblox(ロブロックス)

2006年にリリースされたオンラインゲームのプラットフォーム。多彩なゲームがプレイできるほか、ユーザー自らもゲームを作成して公開することも可能。小学生の子どもを持つ知人から聞いた話によると、学校から帰宅するや否やこのロブロックス上で友達と落ち合いゲームを楽しむんだとか。

メタバースよりもゲーム要素がメインながら、ロブロックスを使ってメタバース空間を提供する企業も少なくなく、去年はNIKENIKEの服を着てアクティビティを楽しむことができる「NIKELAND」を、今年5月にはGUCCIが常設空間として「GUCCI TOWN」をオープンしたことでも話題に。

公式サイト

Decentraland(ディセントラランド)

カリフォルニアを拠点とする非営利団体ディセントラランド ファンデーションが開発したVRプラットフォーム。NFTや仮想通貨を活用したメタバースで、ランドと呼ばれる土地を買ったり売ったりとお金を稼ぐ=経済活動も可能。この記事に使用した写真は、ディセントラランドがこの春に開催したメタバースファッションウィークのもので、エトロやドルチェ&ガッバーナ、トミーヒルフィガーなど計50以上のブランドが参加し、ランウェイショーやパーティーが開催されたそう。

公式サイト

cluster(クラスター)

日本企業によるメタバースプラットフォーム。イベント開催に強く2020年にポケモンバーチャルフェスタや昨年にはバーチャル渋谷のハロウィーンフェスなどを開催。イベントや会議を誰でも簡単に開催することができ、Pomaloの2021年の納会もクラスターを利用させていただきました。

公式サイト

まとめ

メタバースの触りの部分についてまとめてみましたが、2000文字近い原稿に。

もともと小説から生まれた言葉であること、20年程前に先駆けとなるようなサービスが存在していたこと、プラットフォームがすでに多数存在、さらにいうと、企業のマーケティング活動においても無視できない存在になりつつあることがわかりました。

次回は、国内での動きや実際にメタバースを体験してみて感じたことについて書いてみようと思います。

Photo/Getty Images

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