縁の下の力持ち!? 校閲の仕事とは?

波田野 緑

Summary

初めまして、プランニングエディターの波田野です。

日々の業務の中には様々な作業があるのですが、中でももっとも地味な作業と言っても過言ではない、校閲業務についてお話したいと思います。

校閲=校正ではない

まずもって校閲ってなんでしょうか?
数年前に石原さとみさん主演のドラマ「校閲ガール」が放送されたこともあり、
多少お茶の間への認知は高まった気がしますが、一般的には聞き慣れない言葉かもしれません。校正という言葉も聞いたことありませんか? 
これとは一体何が違うんでしょうか?
私は校正は文字を正すという作業のことで、校閲とは校正者のことをいうものだと30代前半まで勘違いしておりました......。汗

もちろん違います。

校正とは一つ前の原稿に入れた赤字がきちんと反映されているかどうかチェックする作業で、原稿の突き合わせのこと。
校閲は、誤字脱字や事実確認など文章の誤りを正すことを言います。

以前在籍していた出版社では校閲部が存在し、自分や外部ライターが執筆した原稿を校閲部の人間が読み、その後にデスクまたは副編集長を経て、編集長がチェックするという流れでした。たった1冊の雑誌や本が世に出回る前には、たくさんの人の"目"が入るというわけです。

校閲をする上で大事なポイント

これは校閲をする方、人それぞれだと思いますが、私が気をつけているのは以下です。

・誤字脱字
・ファクトチェック
・表記揺れ
・重複表現
・差別表現

誤字脱字は書き手がきちんと見直せば解決するのでは?と思われる方も多いと思いますが、締切に追われ徹夜明けで送ってくるようなライターさんの原稿にはこの誤字脱字がけっこうな割合で多かったりします。

次のファクトチェックはとても大事な作業です。
例えば、イベント開催の紹介記事で開催日を間違えていたら大変なことになりますよね? それ以外にも故人でないのに原稿に故・●●とあったら大問題ですよね。事実確認は時間が許す限りきちんと行います。

 表記揺れとは、ある単語の表記の方法が文章内で統一されていないことをいいます。例えば、「パーカー」「パーカ」、「クリエイター」「クリエーター」等。致命的なミスではないものの、やはり気をつけなくてはいけないところです。

重複表現とは「車に乗車する」、「一番最初」、「お体ご自愛ください」等。
一瞬違和感に気づかずそのままスルーしてしまいそうになるのですが、こちらもしっかりチェックする必要があります。

最後の差別表現は明らかなNGワードはもちろんですが、差別用語を使っていなくても言い方によっては結果として差別につながる可能性があるので、細心の注意を払っておく必要があります。

その他にもポイントはありますが、ざっとこんなところでしょうか。
あと、私は原稿を最低でも2回、時間が許せば3回読むようにしています。
1回の読みでは見つけられない間違いがあるからです。

素敵な写真でも誤植があると魅力ゼロ!?

最近クスッと笑える誤植(文字の誤り)を取り上げているサイトも多く、
私も読んで楽しんでいるのですが、過去15年以上の編集経験の中では、
全く笑えない誤植もたくさん見かけました。
海外セレブのスペルミス、ブランド名のスペルミス、曜日の間違い......。

これら全てが未校閲あるいは校閲をかけたのにも関わらずスルーで進行してしまい、世に出ていたら......と思うと震えますね。(笑)

ということで、校閲の大切さ伝わりましたか?
どんなに魅力的な写真を用意しても、そこに載せるコピーに誤りがあったら、
たくさんの人に迷惑がかかるのはもちろん、それまでの苦労が台無しですよね。

だからこそ、校閲作業が地味に大事なんです。裏方のさらに裏方、校閲業務。
なかなか直接スポットが当たることはないかもしれませんが、
縁の下の力持ちであることに間違いありません。

Photo/Getty Images

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