クリエイティブの”木”を育てる

足立 直侑紀

Summary

こんにちは、そしてお疲れ様です。
毎度毎度、このFindingsのテーマに四苦八苦しているプランニンググループの足立です。
今回は、私が所属するプランニンググループの取り組みについて、お話させていただきます。

世の中のスゴ腕たちが持つクリエイティブの木

タイトルにある「クリエイティブの木」とはなんなのか。
これは、私が所属するプランニンググループが先日実施した勉強会で、講師としてお招きした池田一彦さんの、ズバリ請負です笑。

池田一彦さんは、大手広告代理店でストラテジックプランナーやクリエイティブディレクターとしてご活躍されてきた経歴の持ち主。みなさんも一度は見たことがある広告を数々手掛けてきた業界のトップランナーです。

そんな池田さんの講義は、非常に学びが多く、感銘を受けるものでした。なかでも「クリエイティブツリー」のお話は、グループ内でもさっそく取り組もうと、議題に挙がりました。そう、タイトルにある「クリエイティブの木を育てる」とは、このクリエイティブツリーのことなのです。

池田さんいわく、クリエイティブに関わる世の中のスゴ腕たちは、このクリエイティブツリーをたくさん育てているというのです。

企画体質になるために

私たちプランニンググループの仕事は、その名の通り、プランニングすることです。コンテンツに関して、考える・企画する・提案する・つくるのが主なお仕事。池田さんは、プランニングする上で、前提として”企画体質”であるべきだとおっしゃっていました(すごーく端折ってますのでご了承ください・・・)。

これは、常日頃から世の中の具体事例を観察し、抽象化してストックしておくことを指します。世の中のスゴ腕たちは、このストックの数が尋常ではなく、無意識のうちにそのストックからアイデアを導き出している、つまり企画体質であるというのです。池田さん自身がスゴ腕ですから、間違いありません笑。

ストックを増やしていく上で登場する考え方が、クリエイティブツリーです。私たちが普段目にしている世の中の施策や事象は、木でいう”葉”の部分。そして、世の中で良しとされる施策や事例には、必ず”幹”がある。表層の葉っぱだけ集めても意味はなく、その事象の根幹部分、幹を自分なりの視点で見つけること、持つことが大切だと、池田さんは教えてくれました。

この幹のストックを増やし、太く育てていくことこそ、企画体質への近道なのです。

クリエイティブの木を、いつか森に

私は、自分が気になる面白いと思った企画や事例はメモしたり、SNSなどでアウトプットするなど、日頃からストックするようにはしていました。しかし、新たにこのクリエイティブツリーという考え方を加味してストックすることで、世の中の事象の見え方や捉え方が変わってきたように思います。

最後に、私がいま育てているクリエイティブツリーの一部をご紹介したいと思います。

・むかし話オマージュ
CM好感度ランキングで4年連続1位を獲得している『au』の三太郎シリーズや、『アリナミン製薬』の アリナミンEXプラスαの世界おつかれ話CM、『サイボウズ』のクラウドサービスKintoneの女神シリーズCM。これらのCMはすべて、”むかし話”を現代風にアップデートしたものです。誰もが知るむかし話に、ガジェットやオフィスなど、現代の設定を掛け合わせることで単純かつ面白みのあるコンテンツに仕上がっています。

・人は正体の見えないものに弱い
名作映画『ローマの休日』のワンシーンでもおなじみの「真実の口」。レンタルDVDの作品情報をあえて見せず、ジャケット借りを禁止したTSUTAYAの「NOTジャケ借り」。男性なら一度は破いたことがあるであろう雑誌の「袋とじ」、などなど。人は実態や正体がつかめないものに対して恐怖を抱く一方、ワクワクする傾向にあります。”あえて見せない”というコンテンツは、人の興味を惹くトリガーとなるはずです。

私のクリエイティブツリーはまだまだ数本足らずですが、今後グループメンバーとともにいくつもの木を育てようとしています。木が林となり、森となった暁には、またこちらで紹介させていただきたいと思います。

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