3歳児の「なんで?どうして?期」に学ぶ「なぜ」の重要性

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こんにちは。

プランニンググループの波田野です。私には3歳の娘がいるのですが、日々一緒に過ごす中で子どもから学ぶことは少なくありません。些細なことから大きなことまであるのですが、大切な気づきがあったのでFindingsの題材として取り上げることにしました。

「イヤイヤ期」の次にやってきたのは?

ご飯を食べるのもイヤ、靴を履くのもイヤ、保育園に行くのもイヤ......。

なんでもかんでも「イヤイヤ」と拒絶するのが2歳前後の子どもに訪れる「イヤイヤ期」です。

よく魔の2歳児なんて言葉を聞きますよね。我が家では想定よりも軽かったのですが、よくテレビやマンガの世界で目にした地べたに寝転がって泣き喚く、なんていう行為は日常茶飯事でした。

このイヤイヤ期が過ぎ、ホッとしていると次にやってくるのが「なんで?どうして?期」です。心理学では質問期と呼ばれているそうで、この時期に人の脳が著しく発達するのと大きく関係しているそうです。「夜はどうして遊んじゃいけないの?」「なんでコートを着ないといけないの?」といったすぐ答えられる軽めのものから始まり、「空はなぜ青なの?」「節分になんで豆をまくの?」といった少し調べないと答えられないような質問まで「なんで?どうして?」攻撃を日々受けています。

疲れているときは少々面倒に感じてしまうこともあるのですが、この「なんで?」攻め、成長過程の子どもにとってはもちろん、プランニングにかかわる人間にとっても大切な問いであるといえます。

ロジカルとは無縁だったエディター時代

話はプランニングエディターとして仕事をする前、エディター時代に遡ります。私はファッション誌の編集に携わっていました。そこでは、もともと設定されているコンセプトやターゲットを踏まえた上で毎月のプランを練っていました。プランのヒントとなるものは、国内外のコレクションや展示会でお披露目される新作だったり、ターゲット世代含む業界関係者へのアンケートだったり、読者の声だったり。さまざまな企画を担当しましたが、今になって考えてみると、やや説得力の足りないものになっていたかもしれません。

当時は「なぜ、その企画なのか?」、「なぜ?」を繰り返す量が圧倒的に少なかったからです。

説得力のあるプランニングを行うには?

若年層の女性への認知を広げるための提案の場面があったとします。以前の自分であれば、その層の女性に人気のタレントやモデル、芸人をリストアップし、その人たちを起用した上でどう見せるか?を先に考えていました。これは「若年層に刺さるインフルエンサーを企業やブランドの顔として起用する」というプランで、決して間違いではありませんが、今ならまずこう考えます。なぜ、若年層の女性の認知が低いのか?という現状分析です。そこから「なぜ?」を追求して課題へと落とし込み、課題解決のための戦略やプランを練るという流れです。

プランニング脳に近づく「なぜ」の掘り下げトレーニング

情報過多の時代にあって日々さまざまな情報に触れる現代人。そもそも情報を受け取ったものの、処理して理解するのにも時間を要してしまい「なぜ?」という疑問まで至らないことも多々あります。

そんなときこそ、我が家の「なぜなぜ?」3歳児を思い出すようにしています。「どうしてこのアウトプットなんだろう?」「なんでこの人を起用したんだろう?」また、この「なぜ」攻めはプランニング以外でも役に立っており、日々の業務やプライベートでも「なぜ」を行うと問題解決のスピードアップに。

さて、今晩は娘からどんな「なんで?」を投げかけられるのでしょうか......。

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