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こんにちは、プランニングエディターの磯です。
プランニンググループでは、TV、雑誌からTwitter、Instagram、YouTubeなどさまざまなメディアのトレンドを日々追っかけています。
巷ではドラマ『silent』が大人気ですが、毎週ドラマを見ていると、声でも手話でも文字でも「言葉で気持ちを伝えること 」について考える今日このごろです
さて言葉といえば、小4娘の夏休みの宿題に「夏の思い出を俳句にする」というのがありました。暑い夏の外出先で購入したペットボトル「伊藤園お〜いお茶」に印刷された俳句を読みながら、その場で娘が作った俳句を「伊藤園お〜いお茶 新俳句大賞」にスマホから応募。それをきっかけに、意外と気になりはじめた「俳句・短歌・川柳」について書いてみます。
俳句大賞には194万6459句の応募が!
8月にオンラインで俳句を投稿してからすっかり忘れた頃の10月上旬、事務局からメールで「第三十三回伊藤園お~いお茶新俳句大賞オンライン入賞作品発表会開催のご案内」が届きました。発表は10月30日で授賞式は生配信、文部科学大臣賞、金子兜太賞、各部門大賞の発表のほ
結果は何もなくでしたが、長年続いているキャンペーンだけに、審査員の豪華ラインナップ(浅井慎平氏、いとうせいこう氏、金田一穂積氏、宮部みゆき氏など)、写真と俳句を組み合わせた新俳句フォト部門、応募数の多さ、規模の大きさを実感。また応募内訳も発表されており、小学生の部25%、中学生の部25%、高校生の部40%、と学生で90%を占めるというのもびっくり。団体応募の影響もあると思いますが、意外と、若い人がこんなに俳句を作って応募しているんですね。
Z世代に俳句や短歌がブームって本当?
俳句ブームの盛り上げ役はバラエティ番組『プレバト』の、夏井いつき先生の登場が大きかったのではないでしょうか。芸能人が真剣勝負で俳句をつくり、夏井先生の厳しい指導の中にも「良いところを見つけて、伸ばそう」というコメントに「なるほど」とうなずいたり、世の中を斬る視点に発見があったり、意外な才能に驚いたり。ベテランも若手も同じ土俵で勝負できるのも面白かったりします。
さて次は「五七五七七」の短歌。今年になり、5月に日本テレビ『スッキリ』で、10月にフジテレビ『めざましTV』でも「若ものの間に短歌ブーム」と特集がありました。エモい写真と31文字の短歌の組み合わせは、Instagramとの相性が良いとか。恋愛のせつない気持ちを残したり、子育ての情景を写真と共に思い出に残したり...。短歌アプリ「うたよみん」の紹介も。Instagramで#短歌を検索すると投稿25.5万人と表示。多いですね。
老舗のNHK Eテレの『NHK短歌』『NHK俳句』も頑張っていました。『NHK短歌』にはジャニーズJr「7MEN侍」がレギュラー出演。「#短歌侍への道」というコーナーもあります。夏休みに放送した『究極の短歌・俳句100』(6回シリーズ)のナレーションは、梶裕貴、早見沙織といった人気声優が担当。若者を意識している感じがしなくもない人選です。
川柳はSNSキャンペーンと相性良し
最近「SNSで川柳を読むと、やっぱり面白いな」と思ったのが、ニベア弱酸性泡洗顔発売1周年キャンペーンの「#スキンケア悩みあるある川柳」でした。Twitterの文字数と相性がよく、さくさくと読めるし、自虐気味の川柳はくすっと笑えて、ちょうどいい気分転換に。第一生命の「サラリーマン川柳」も毎年話題になりますね。
Twitterの川柳キャンペーンは実に豊富で、今年だけでもいろいろあります。
□マルハニチロ「シュウマイを食べて一句」俳句Twitter投稿キャンペーン
□サントリー「ファンとつくる!こだわり酒場のレモンサワー」川柳かるたキャンペーン!
□タネのタキイ「#みんなで野菜川柳2022」
□いきなりステーキ「#お肉への愛を五七五で綴ってください」
□東洋経済「教育あるある川柳キャンペーン」 etc...
SNSキャンペーンと聞くと「自分には応募できない?難しそう?」と上の世代は躊躇するかもしれませんが、「川柳」を組み合わせると、一気にハードルが下がり、楽しそうな気がします。Z世代から年配まで、幅広い世代に参加してもらいたいキャンペーンに向いている手法ですね。
こんなふうに、自分の生活の中で気になったことを調べて、キーワードで世間を見直すと、面白い発見や気づきがあります。世の中で起きている事象を整理して再構築する「編集」の仕事は、頭の体操のようで、やっぱり楽しい!